汚れ放置による変色「黄変」抜き

画像のしみは、過去についた汚れをそのまま放置していたために、生地の変色を起こした「黄変(おうへん)」になります。

着物のしみ、黄変

変色を起こしている部分に、特殊な薬剤を使い変色を抜いていきます。
変色がきつく頑固なものほど、繰り返し何度も変色を抜く作業が必要で、手間と時間がとてもかかります。
黄変抜きの加工金額が高額なのは、そのためです。

また、生地の性質や状態によっては、黄変抜きを無理できないこともあり、完全にお直しすることができないケースも多くあります。

当社ではそのような場合、柄足しや染め替えなど、しみ抜き以外の再生方法をご提案しお勧めしております。

生地の状態を確認しながら、変色をできる限り落としました。

着物の変色じみ、黄変抜き作業後

あがり70%ほどでしょうか。
完全には抜けていませんが、ご着用時には差し支えないと思います。

お客様には事前に完全に落ちないことをお伝えし、柄足しを勧めていたので、柄足しで完全にしみを隠し納品いたしました。

着物お手入れの洗いの匠